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毎日重曹を飲むと、自己免疫疾患の炎症を抑えるのに役立つ可能性が!
科学者たちの研究によると、**重曹(重炭酸ナトリウム)**を毎日飲むことで、関節リウマチなどの自己免疫疾患で起きる激しい炎症を和らげる効果が期待できる可能性があるそうです。
アメリカ・ジョージア医科大学(Augusta University)の研究チームが、2018年に『Journal of Immunology』という雑誌で発表した研究で、こんな発見を報告しています。
どうして重曹が効くの?
重曹の水溶液を飲むと、こんなことが体の中で起こります。
- 胃が「次の食事の消化のために酸をたくさん作ろう!」と反応する。
- それがきっかけで、**脾臓(ひぞう)**の表面を覆っている「中皮細胞」という細胞が脾臓に信号を送る。
- 脾臓は「これはハンバーガーだよ、細菌の感染じゃないから、免疫を大騒ぎしなくていいよ」と判断する。
つまり、体が「食べ物だから大丈夫!」と勘違いして、過剰な免疫反応(炎症)を抑えてくれる、という仕組みです。
研究を主導したポール・オコナー博士はこう言っています。
「体へのメッセージは基本的に『細菌じゃなくてハンバーガーだよ』ってことです。」
脾臓で何が起きている?
- 脾臓は免疫細胞(特にマクロファージ)をたくさん貯蔵している臓器です。
- 重曹を飲むと、中皮細胞がアセチルコリンという物質を使って脾臓に「落ち着いて」と伝える。
- その結果、炎症を起こしやすい「M1型マクロファージ」が減って、炎症を抑える「M2型マクロファージ」が増える。
- さらに、免疫をコントロールする「制御性T細胞」も増えて、全体的に抗炎症の状態になる。
この変化は、ラットでは3日間、人では少なくとも4時間続いたそうです。
どうやってこの研究が始まった?
元々は腎臓病の患者さんが対象でした。
腎臓病になると血液が酸性になりすぎるので、重曹を飲むと酸性度が下がり、病気の進行が遅くなることがわかっていました。
研究チームは「重曹が腎臓病に効くのはなぜ?」と考えて調べたら、脾臓で抗炎症の変化が起きていることに気づいたのです。
健康な人や腎臓に問題のないラットでも同じ変化が確認されたので、自己免疫疾患(自分の体を免疫が攻撃してしまう病気)にも役立つかもしれない、と考えています。
今後の期待
- 脾臓を少し動かすだけで中皮細胞の信号が切れて効果がなくなるので、この仕組みはかなり局所的(脾臓周辺)で起きているようです。
- 現在、関節リウマチの治療で「迷走神経を電気で刺激する」方法が研究されていますが、重曹を飲む方がずっと簡単で安価、安全かもしれません。
- オコナー博士は「炎症を無理に止めるのではなく、抗炎症の方に自然に傾けるだけなので、とても安全な治療法になる可能性がある」と言っています。
注意点
この研究は2018年のもので、ラットと少数の健康な人で確認された初期の結果です。
自己免疫疾患の患者さんが勝手に毎日重曹を飲み始めるのは危険です。
ナトリウムが多いので高血圧の人や腎臓に問題がある人は特に注意が必要です。
必ず医師に相談してください。
